小さな製材所による里山流通開発で高品質な国産材の流通を実現
小さな製材所による里山流通開発で高品質な国産材の流通を実現

長年、海外の木材供給に頼ってきた住宅流通がスタンダードとなっている我が国で、100%国産材、現行性能評価にも対応可能な住宅供給を行い、木材供給から建築まで一貫して関わってきた「しそう森の木」が豊富な知識と経験を有する人員を配し、リアルタイムなサポートが行える体制『里山製材所グループ』を新たに整備します。

Solution 共感商品・サービスを作る

  • ・日本一小さなJAS工場、日本一の品質
  • ・地域に根ざした持続可能な製材業
  • ・構造材の邸別出荷・即配
  • ・米松と戦える価格の実現

兵庫県宍粟市のスギを基本とする地元林御業者から製材、プレカット、中小工務店までを結び、地元密着で連携した木材流通ルート(サプライチェーン)を確立。
工務店のニーズを熟知した小回りの利く高品質・適正価格製材の流通体制で、良質な100%国産材安定供給を目指す。

兵庫県の木材業界の現状

  • 01

    戦後植えられたスギ、ヒノキがほとんど。
    60年~70年生が主流で100年以上の森林はわずか。

  • 02

    杉7:桧3の割り合い。※桧は杉より成長が遅い。

  • 03

    兵庫県は56万haの山を持ち、9,000万㎥の立木のうち人工林は6,000万㎥を占める。

  • 04

    原木44万㎥を出材。

  • うち14万㎥がバイオマス、15万㎥が原木のまま他県へ出荷。残り15万㎥を製材し、約7.5万㎥の製材品となる。また、製材品のうち6万㎥ほどが他県へ出荷。県内消費は1.5万㎥ほど。
    製材15万㎥のうち約7.5万㎥を製材品として利用。

国内の木材流通状況が、新型コロナウイルスの影響で発生したウッドショック前に戻る可能性は極めて低く、国産材を使った木材を中小工務店に安定的に供給する仕組みの構築が急務である。しかし現在、国産材の流通において原木供給者(川上)と中小工務店(川下)の連携が全く取れておらず、品質面でも、億単位の投資が必要となる設備の購入になかなか踏み切ることができない製材業者が多い。

製材木材の現在とこれから

  • 01

    Φ45以上の杉材が5年後には25%に!

  • 02

    高温蒸気真空乾燥機による乾燥で優れた乾燥・機械等級を取得!

  • 01

    すべてに機械等級の印字あり。乾燥品質が良く全自動プレカットの精度に耐えうる。金物工法にも使用可。(使用率 工務店12%、ハウスメーカー44%)

  • 02

    大径材歩留まりが良く安価で安定(ただし為替変動あり)。

  • 03

    品ぞろえが豊富で即配できる。

  • 04

    海外の木材需給動向や国際情勢による不確実性。

  • 01

    日本一小さなJAS工場、日本一の品質
    乾燥・機械等級JASを取得し全件印字。SD15真空乾燥による「美しく」かつ「内部割れしない」構造材。選木と木取りで構造材、化粧材から下地材まで効率よく供給。

  • 02

    米松と戦える価格の実現
    規格製材による歩留まり回転率高品質・適正化。

  • 03

    構造材の邸別出荷・即配
    プレカットと羽柄材邸別出荷、不足材の即配。

  • 04

    地域に根ざした持続可能な製材業
    山主、素材業と連携し一つの地域で3000m3以上かつ6割以上を山地直入れとすることで、利益が産地に還る。

Project

  • 01

    取り組み1

    専用WEBサイトを情報共有のためのクラウドサーバーとして位置づけ、情報を一元管理。木材流通の安定化を図る。

  • 02

    取り組み2

    木材の需要量と供給可能量、半年先までの材料発注量、在庫状況、製材やプレカット業者の加工スケジュールなどのデータから「発注予測共有」を実現、ICTを活用して情報共有する。

  • 03

    取り組み3

    海外情勢に左右されない安定供給を可能にするため、様々な取り組みを行ってきた経験をもとに、CLT JAS導入・機械等級JASの導入をサポート。

  • 04

    取り組み4

    資材を建築現場ごとにまとめて納品する「邸別配送」(プレカット邸別出荷)導入を促進し、効率化を図る。

  • 05

    取り組み5

    日本一小さなJAS工場でありながら日本一の品質を誇っている㈱しそうの森の木の国産材専門の製材・プレカットの現場見学を定期的に開催する。

  • 06

    取り組み6

    専門の設計士を招き、国産スギならではの美しさを最大限に引き出すための構造設計手法を学び、共有し合う勉強会を実施。サプライチェーンを構成する工務店の技術力底上げを支援する。

  • 07

    取り組み7

    グループミーティングで、問題点や改善点を協議し、事業改善に反映させ、実践していく。

  • 08

    取り組み8

    工務店に対する木材供給安定のため、工務店・プレカット・製材所・林業が情報共有を行い、年間の受発注棟数の確約を取りつけ。長期継続的に協定内容の改善を図り、グループの発展に努める。